숲속으로 72.5×72㎝ oil on canvas ⓒADAGP
木を素材にした簡潔な構造および原色の組み合わせ
木という一つの素材を集中的に探求する画家は少なくない。木というありふれた素材に関心を持つのは、その形態的な美しさだけでなく多様な造形的な変奏が可能なためだ。幹と枝、そして葉に区分される木の形態は絵画的な素材として備えるべき条件を完璧に具備している。しかも大地にしっかりと根をおろしている頼もしい形態は生命の象徴として申し分ない。すなわち内容を入れるのにも適した素材である。
リュ・ヨンシンは初めての個展以後ずっと木だけを素材にして作業してきた。そうかといって実在する木の形そのままを再現する方式ではなかった。幹と枝、そして葉で構成された木の形態を受け入れるものの、独自の形式を模索してきた。したがって、省略および単純化または歪曲という方法で再解釈する形だった。すなわち、木の形態は存在するにも関わらず、実際の感じとはまた別の絵画的なイメージに変えるのに意味を置いた。
숲속으로 72.7×72.7㎝ ⓒADAGP
彼の場合のように実際の木が事実性から自由になったとき、画家の造形的な想像力は翼を得る。木が持っている固有の形態を維持する中でより自由な造形的な解釈で個別の形式美を探すことができるからだ。実際に彼は木の形状を基本として、実際とは厳格に異なる造形美を貫徹しようと努力してきた。このような処理方式を通じて、最近は個別の形式美にさらに近接している。
最近はシラカバとともにポプラという二種類の木を扱っている。もちろん単純化して省略的なため、二つの木を分別するということは特別な意味がないのかもしれない。それにもかかわらず、実際の作業でその形態的な解釈では大きな差を現わす。シラカバの連作が写実的な空間に留まっているならば、ポプラの連作は平面的な構成を通じて現実と遊離した現代的な造形空間を占有する。
シラカバの連作は枝を省略したまま幹と葉だけで構成される。明瞭な形態を示す白い幹と生い茂った葉が調和する極めて簡潔な構成だ。全体的な印象は単純で簡潔だが、そこには写実的な空間が感じられる。実相の圧縮および要約という造形語法を適用していることを語っている。言い換えれば、リアル感を遮断するのではなく、最小限のイメージだけで形態を圧縮することによって現実的な空間が維持されるわけだ。
Cluster, 90×53.0㎝, ⓒADAGP
彼はここでシラカバを擬人化している。だからだろうか。大きな幹がまっすぐ立ったり、または、あちこちに曲がった形はまるでロシアの女性を連想させる。白いシラカバがロシア女性の白い肌を象徴するという事実を知っていれば納得するに難しくない。柔軟でなめらかな形態で描写されるシラカバの連作は幻想的な雰囲気を引き出す。木である以前に美しい女性の形状をなしているという点で彼が目指す造形世界を察することができる。
そうかと思えば、ポプラを素材にした作業はシラカバよりもさらに簡潔で大胆な構成で独特だ。省略と形態の変形という造形語法を通じて半抽象化の形式を追求する。特に、平面的なイメージで圧縮される形態解釈は既存のシラカバの連作とは明確に区別される。ポプラはまっすぐ伸びた背の高い幹に比べて、枝が小さくてのっぽのような形だ。このような形態的な特徴を生かして簡明な平面的なイメージで解釈している。
Cluster, 53×40.9㎝, ⓒADAGP
しかも、幾何学的なイメージで単純化することによって、強直ながらも明確な形態美を持つようになる。ポプラの連作では写実的な空間は全く感じることができない。完璧な平面的な解釈であるからだ。木のイメージを歪曲して単純化する新しい造形的な解釈は平面と線を混用する形態で提示される。これは純粋な造形空間を目指すという意志を現わすことだ。ここで、木の年輪を象徴する線の反復的な羅列は純粋な造形美を貫徹するという意志の表明と変わらない。
このように長い間木を素材に作業してきた彼は、写実性と平面性を巧妙に織り混ぜて自分だけの造形的な枠組みを作っている。特に、シラカバの連作はいくつかの原色の配合と配列を通じて視覚的な楽しさを誘発する感性的な表現が引き立って見える。何よりも大胆な補色を基盤とする強烈な印象の色彩イメージと簡潔な平面的なイメージの組み合わせは自らに個別の形式美の可能性を問いかけている。
最近 始めたポプラの連作はシラカバの連作を通じて学んだ造形感覚が一段階進化しているとも言える。何よりも大胆に感じられるくらい単純に処理される平面的なイメージが画面の相当部分を掌握することによって強靭な印象を与える。特に、補色を利用する極端な色彩対比は視覚的なアピールが強くて鑑賞する人の視線を眩惑するのに充分だ。色彩イメージで心をとらえることができる説得力を見せてくれる。それだけでなく、危険に見えるほど強烈な色彩対比は色彩形式が作り出す視覚的な美しさを与える。
△글=신항섭(シン・ハンソプ, 美術評論家)
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